今週も創刊号1998年からです。私が下関唐戸魚市場(株)常務の時の投稿です。下関市立新水族館の完成は2000年、今年は開館25年となり老朽化が進んだことから8か月かけて大規模リニューアルが行われました。私は平成11年、1999年に下関市議会議員に就任しました。唐戸市場の建替、海響館建設、カモンワーフ建設と夢のある施設が続々と建設される時期でした。
以下、私の投稿です。
平成13年春にオープン予定の新水族館について、建て替えることや建設場所について市民の間に種々の論議を呼んだところです。私は水族館の専門家ではありませんが世界水族館会議が東京であり参加できたことで最近の世界水族館の傾向が勉強できました。最近の水族館ブームは、かって栄えた海沿いの街を再開発しようというのが建設の原動力です。世界中どこでも建設地は都市に近い海辺というのが条件であり都会でリゾート気分を満喫できることも必要です。水族館が楽しさと学びの場というのは世界共通です。ここまでは共通項ですが人口26万人都市の下関水族館が規模で大都市に勝てるはずはありませんから、下関の場合は総合開発でなく強みを生かす開発が必要です。日本一と下関が誇れるものを活用すべきです。「ふく・くじら・うに」は全国ブランドであり下関の顔です。集客に向けたインパクトを考えると「ふく・うに・くじら」にこだわれば日本一、世界一になれると思います。珍しい魚を展示すれば集客できるのは昔の話です。今後を占うキーワードは楽しみながら学べる水族館です。アミューズメント性と教育性の融合が今後の水族館のテーマといわれます。またコンピューターネットワークを介した遠隔観察システムにより世界中の水族館からアクセスできるのも近い将来です。バーチャルリアリティによる三次元立体映像の仮想体験もできます。これはくじらのように大きなものほどインパクトがあります。以上のような仕掛けはリニュアルを前提としています。どこの水族館でも開館元年に最も多く集客し以後減少していることを考えれば、水による展示にこだわらずリニュアルしやすい映像ソフトを活用した電子水族館も検討すべきです。さらに魚の展示を超えて「ふく・うに・くじら」を取り巻く文化、文学、芸術、科学等による超水族館が必要です。そして幼稚園児から研究者までレベルに応じて何でもわかる施設です。下関市の救世士は関門海峡と「ふく・うに・くじら」であると期待しています。
投稿以後、くじら関係者による働きかけでノルウエーのトロムソ大学からシロナガスクジラ骨格標本借入、および展示ホールの建設と進みました。海響館はイルカの展示、畜養を含め全国有数のくじら水族館となりました。